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きたかぜとたいよう 1/6

ねずみの おんがえし

 もりの なかで、一ぴきの ねずみが、らいおんに つかまりました。
 
 「どうか、いのちだけは たすけてください。

 あとで かならず、ごおんがえしを いたします。」

 ねずみは、あわれな こえで たのみました。

 「おんがえしだと? おまえのような ちびすけに、なにが できるというのだ、わっはっはっ……。

 だが、こんな よわい ものを ころしたって、じまんにも ならぬわい。」
 
 らいおんは、ねずみを はなしてやりました。


 つぎのひ らいおんは、りょうしの しかけた あみに かかってしまいました。

 「しまった!」

 むちゅうで もがきましたが、どうしても ぬけられません。

 「だれか たすけてくれ!」

 らいおんの さけびごえを ききつけて、きのうの ねずみが かけつけてきました。

 「すぐに おたすけしますよ。」

 ねずみは そういうと、

 がりがり、がりがり、

 するどい はで あみを かみきって、らいおんを たすけてやりました。


なまけものの ろば

 せなかに たくさんの しおを つんだ ろばが、うんうん うなりながら、かわをわたっていました。

 ところが うっかり あしを すべらせ、ざぶーんと、みずの なかに ひっくりかえってしまいました。

 あわてて おきあがってみると、せなかが すっかり かるくなっています。

 〈そうか、しおが みずに とけて、ながれてしまったんだな。〉

 ろばは、おもわず にっこりしました。

 <ようし、こんども おなじ てを つかって、らくをしてやろう。>


 そして あるひ、ろばは また にもつをつんで、かわを わたりました。

 こんどの にもつは わたなので、すこしも おもくは ありませんでしたが、なまけものの ろばは、わざと ころんだのです。

 ところが、みずを すいこんだ わたは、まえの なんばいもの おもさになり、ろばは たちあがることさえ できません。

 「あっぷ あっぷ、おぼれるよーっ!

 たすけて!」


 ようやく、もちぬしに たすけられた ろばは、げっぷ げっぷ、みずを はきだしながら、おもい にもつを せおって、くるしそうに あるいてゆきました。


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