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おやゆびひめ 1/6

 むかし ある ところに、こどもを ほしがっている おんなの ひとが すんでいました。

 ところが このひとは、どこに いったら こどもを さずけてもらえるのか しりません。

 そこで、まほうつかいの おばあさんのところに そうだんに いきました。

 おばあさんは、

 「そんな ことなら、わけないさ。

 これを まいてごらん。」

 と いって、ひとつぶの むぎを くれました。


 おんなの ひとは よろこんで、うちに かえると、さっそく にわに むぎを まきました。

 すると ふしぎなことに、みるみるうちに おおきな チューリップの はなが さいたのです。

 「まあ、きれい!」

 よく みると、はなの まんなかに みどりいろの こしかけが あって、かわいらしい おんなのこが ちょこんと すわっていたのです。


 おんなのこは、からだが おやゆびほどしか なかったので、《おやゆびひめ》と なづけられました。


 おんなのひとが、みずの はいった おさらに チューリップの はなびらを おとすと、おやゆびひめは、うまの けの かいで、じょうずに はなびらの ふねを こぎました。

 あそび つかれると、くるみの からの ゆりかごで ねむりました。

 あおい すみれが しきぶとん、ばらの はなびらが かけぶとんです。


 あるばんのこと。

 おやゆびひめの ねむっている へやに、おおきな ひきがえるが しのびこんできました。

 「おやまあ、なんて かわいらしい おじょうさんだこと。

 これなら、うちの むすこの およめさんに ちょうどいい。」

 ひきがえるは、ゆりかごごと おやゆびひめを だきあげると、そとに つれだしたのです。


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