むかし むかし。
ぽかぽかと てんきの よい やまみちを、さると かにが なかよく あるいていました。
すると みちばたに、かきの たねが ひとつ おちています。
「やあ、いいものを みつけたぞ!」
さるは、すばやく かきの たねを ひろいました。
すこし ゆくと、こんどは おいしそうな おむすびが おちていました。
「しめた、いいものを みつけたぞ!」
かには ちょこちょこ はしって、おむすびを ひろいました。
さるは、おむすびが ほしくなりました。
「かにさん かにさん、この かきの たねと とりかえっこしない?」
「いやだよ、かきの たねは たべられないもの。」
「でもね、この たねを まけば、おいしい かきの みが なる、かきの きに なるんだよ。」
「かきの みが なるって?」
かには かんがえました。
〈かきの みが いっぱい なったら、すばらしいな!〉
そこで、かには
「それじゃ とりかえよう!」
と いいました。
さるは おおよろこびです。
「うまい、うまい。」
と いいながら、むしゃむしゃ おむすびを たべました。
かにも、かきの たねを みながら にこにこがおです。
〈はやく うちに かえって、にわに まいてみよう。〉
