むかし あるところに、おじいさんと おばあさんが すんでいました。
あるひ、おじいさんが ちかくの たけやぶを とおりかかると、いちわの こすずめが くるしそうに あしを ばたつかせています。
「おや、どうしたんだい?」
おじいさんは こすずめを だきあげました。
みると、こすずめの あしに、ちが ついているのです。
「かわいそうに、けがをしたんだね。」
おじいさんは、こすずめを ふところに いれると、うちに つれてかえりました。
「おじいさん、なんで そんなもの つれてきたんです。
けがした すずめなんか、なんの やくにもたたないのに……。」
おばあさんは、こすずめを かわいそうにおもうどころか、おじいさんに もんくをいいました。
「ばあさんや、そんなことを いうものではないよ。
すずめの けがが なおるまで、うちに おいてやろうよ。」
こころの やさしい おじいさんは、おばあさんに たのみました。
おじいさんの てあての おかげで、こすずめの けがは どんどん よくなりました。
「さあ、たくさん おたべ。
はやく げんきになって、そらを とびまわれるようになるんだよ。」
おじいさんは、こすずめを じぶんの こどものように かわいがりました。
でも、それをみた おばあさんは、こすずめが ますます にくらしくなってきたのです。
そんな あるひのことです。
るすばんをしていた こすずめが、だいどころに はいっていくと、
ぷーん
と、おいしそうな においがします。
おばあさんが、ごはんつぶで にたばかりの せんたくのりの においです。
こすずめは ひとくち なめてみました。
とても おいしいのです。
おなかが すいていた こすずめは、むちゅうで のりを なめはじめました。
ところが、ちょうどそこに おばあさんが かえってきたから たいへんです。