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ヘレン・ケラー


ヘレン・ケラー
(1880-1968)
三重苦の障害をのりこえ、からだの不自由な人びとのために生涯をささげた光の天使。

「ヘレン・ケラー」読書の手びき

ヘレン・ケラーは、いくつかの著書を除けば、後世へ伝える文化遺産など殆ど残してはいません。歴史をぬりかえるほどの大事業も、なしとげてはいません。しかし、その偉大さは、世界の偉人のなかでも、ひときわ輝いています。それは、自分の人生をみごとに生きぬいてみせて、ただそれだけで無言のうちに人間の命の尊さと、生きることの意味と、さらに愛のたいせつさを、せかいじゅうの人びとに教えたからです。自分にうち勝ち、さらに人のために生きる。これは、なみたいていの意志では果たせないはずです。しかしヘレンは、「私にはできる」「私はやらなければならない」という信念で、自分の信じる道を歩み続けました。ヘレンの生涯は、からだの不自由な人びとに勇気をあたえました。しかし、それ以上に健康な人の心に、自分を甘やかして生きることへの、あるいは自分中心に生きることへの、きびしい警鐘を鳴らしました。

文:有吉忠行
絵:鮎川万
編集プロデュース:酒井義夫

 
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