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スチーブンソン


スチーブンソン
(1781―1841)
貧しい炭鉱労働者から身をおこし、蒸気機関車時代の幕を開けた世界の「鉄道の父」。

「スチーブンソン」読書の手びき

日本で初めて、東京の新橋と横浜のあいだ29キロメートルに蒸気機関による鉄道が開通したのは、明治時代に入ってから5年めの1872年のことです。イギリスの技術者スチーブンソンは、それよりも47年まえに、世界最初の旅客用鉄道を建設して、自分が製作した機関車ロコモーション号を走らせました。貧しい炭鉱労働者の家に生まれ、少年時代から働きながら独学で機械技術を身につけて、蒸気機関の実用化に成功したのです。大学などで学んだのではなく、自分の頭で考え、自分で努力をして自己の夢に花を咲かせたことに、社会への貢献とは別に明るく光るものがあります。鉄道の開発による輸送の増大とスピード化は、人類の発展に、どれほど大きな影響を及ぼしたか計りしれません。スチーブンソンは、鉄道によって世を開きました。この「世を開く」という生き方は、与えられたものの中だけで生きる多くの現代人にとって、かけがえのない教訓になっています。

文:上村勝彦
絵:永沢樹
編集プロデュース:酒井義夫

 
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