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シュリーマン

表紙
シュリーマン(1822-1890)
少年のころの夢をおいつづけ、ついにトロヤの遺跡を<掘りおこした、情熱の考古学者。

「シュリーマン」読書の手びき

 シュリーマンの生涯にふれて感激させられるのは、トロヤの黄金を発見したことではありません。わたしたちの胸をうつのは、少年時代に芽生えた、たったひとつの夢を、ひたすらに追いつづけたことのすばらしさです。だから、世界の人びとは、執念にみちた、それでいてロマンチックな生きかたをたたえて、このシュリーマンのことを「夢を掘りあてた人」とよんでいます。シュリーマンは、天才でも、すぐれた学者でも、たくましい探検家でもありませんでした。しかし、自分の心の夢をもやしつづけるという強さでは、いかなる偉人にも負けないものをもっていました。それは、信念に生きることを忘れなければ、だれだって「夢を掘りあてた人」になれるのだ、ということです。考えてみれば、世界の偉人は、形はちがっても、すべて「夢を掘りあてた人」であったはずです。ナイチンゲールも、パスツールも、フォスターも、セザンヌも。

文:有吉忠行
絵:宮原 光
編集プロデュース:酒井義夫

 
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