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源義経

表紙
源義経(1159-1189)
平氏をほろぼして父のかたきをうちながら、兄に追われて30歳の生涯を閉じた悲劇の武将。

「源義経」読書の手びき

 1180年、久方ぶりに会った33歳の頼朝と21歳の義経は、涙を流しながら、力を合わせて平家を討つことを誓いあいました。そして義経は、平家を壇ノ浦に破って、兄との誓いを果たしました。ところが、平家を滅ぼしたわずか4年後には、なんと、その兄によって死に追いやられてしまいました。たとえ、肉親の殺害など武家社会の習いだったとはいえ、やはり、恐ろしいことです。26歳の若さで平家との戦いに勝った義経は、すぐれた武将であったことはまちがいありません。すぐれた武将でありながら、あまりにも悲劇的な最期をとげたことから、室町時代に書かれたという『義経記』などによって、さまざまな義経伝説が生まれました。清盛、義経、頼朝の死を思うとき「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」という、『平家物語』の書きだしの一節が思いだされます。

文:大塚夏生
絵:鮎川 万
編集プロデュース:酒井義夫

 
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