オンラインブック かしこい子どもに育てるための15章
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第2部 絵本のすすめ

(9)本と豊かな言葉のある家庭づくりを

イラスト 子どもを本好きにさせるもうひとつの大切な点は、読書の環境づくりです。本好きな子どもには、かならず手のとどくところに本があり、家族がいつも本に親しんでいるはずです。自分はめったに読書などせずに、読んだとしても週刊誌程度では、子どもにばかり本を読むことを強要しても効果がないのはあたりまえのこと。本のない家庭に育って、「本が好きです」とこたえる子どもは、おそらく一人もいません。

 どんなに忙しくても、1日に15分や20分の時間をさくことはできるでしょう。静かに本を読んであげることは、どんなに高価なおみやげにもまさるといってもいいすぎではありません。

 疑問の点があると、子どもたちは遠慮なくどんどん質問してきます。そんな質問をはぐらかすことなく、共に考え適切な回答を与えることによって対話を深めて下さい。断絶のない親子の結びつきは、日常生活の対話のつみ重ねによって、お互いを理解しあい、しっかりしたきずなをつくりあげることにはじまるのだと思います。

 人間の赤ちゃんは、1歳代では同じ年齢のチンパンジーより知能が劣るのだそうです。動作の面はもちろんのこと、記憶したり考えたりする面でもそうです。

 ところが2歳代になると、知能はたちまちチンパンジーを追い抜きます。それは、人間が言葉を使うことができるようになるからで、言葉と思考力が密接な関係にあることを意味しています。つまり、人は言葉によって物事を考え、判断しているのですから、言葉の発達が十分でないと頭も十分にはたらきません。

 言語能力は、一生のうちで1歳から6歳にかけてもっとも発達するといわれており、環境や教育による影響がなによりも優先するようです。図は、1歳から6歳までの言語能力の平均的発達状況を示したものです。


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