オンラインブック かしこい子どもに育てるための15章
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第3部 両親の役割

(14)無限の潜在能力を信じて

 第1部で、幼児期の重要性とその可能性についてつづり、第2部で、絵本やビデオが幼児期の成長にどんなに大切であるかを4つの側面から掘り下げてまいりました。お子さまを育てる上で、きっと何かしらの参考になったものと確信いたします。

 子どもに本を与える時大切なことは、決してあせることなく、まず1冊の本を聞き通す、読み通すという手近な目標を上げて下さい。そして、それを成しとげたという成功の自覚を体得させて下さい。それがいわゆるヤル気につながるはずです。その過程の中から、1冊でも、2冊でも子どもの大好きな絵本がうまれたら、第1の目標達成。はじめからおしまいまで、聞き通せた、読み通せた満足感と自信が、必ずや次の本に挑戦する意欲をつくりあげていくことでしょう。

 子どもの成長は早いですから、いつまでも同じところにはいません。いまこの本が好きだと思っていたら、ひと月後には別の本が好きになっているという具合に、1冊1冊自分のものにしていきます。こうして絵本の世界、読書の世界がなんとすばらしいのだろうと思うようになっていきます。そうなったらもうしめたもの、脳細胞のからみあいも急ピッチですすむことになります。幼児は誰もがくめどもくめどもつくせない豊かな潜在能力を秘めています。それを上手に引きだしてあげること、そのような努力をすることが、親の義務だといってよいでしょう。

 なのに、なんの努力も手段もとってあげなかったために、何十万、何百万という子どもたちが、生れつき能力がなかったんだというレッテルをはられてしまっているのです。そして、〈だめな子〉としてほうっておかれるのです。こんな残酷なことがあるでしょうか。しかし、それが現実の姿なのです。〈明日では遅すぎる〉という言葉があります。豊かな情操はお金では買えません。その時でなくては得られないものを、無関心ですごしては後悔するばかりです。

 お子さまに対する愛情を自負されるならば、お子さまのかぎりない可能性を信じて、すぐれた能力をひきだそうと決意しましょう。そして、それを伸ばすためにやさしく手をさしのべてあげましょう。


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