
中央アメリカといえば、まず、コロンブスの新大陸発見のことが思いだされます。1492年、東洋をめざしてスペインの港をでたコロンブスは、72日めに、島を発見しました。しかし、その島は東洋の陸地ではなく、カリブ海に浮かぶ、いまのサン・サルバドル島でした。
コロンブスは、そのごも3回、大西洋に乗りだし、カリブ海の島じまのほか、ホンジュラスやパナマなどを発見しました。コロンブスは、めざす東洋の陸地にはたどりつきませんでしたが、これがきっかけとなって、ヨーロッパ人の大陸進出が始まりました。

コロンブスの航海の後、この中央、南アメリカに侵入してきたのはスペイン人です。スペイン人は、またたくまに原住民を征服し、大陸のほとんどを、自分たちの植民地にしてしまいました。中央・南アメリカの国ぐにの独立への戦いは、このときから始まったのです。
中央・南アメリカに住む人びとは、原住民のインディオと、侵入してきた白人と、アフリカからつれてこられた黒人です。主役は、もちろんインディオです。メスティソとよばれるインディオと白人の混血を加えると、インディオばかりだと、いってもよいくらいです。

中央・南アメリカの大部分は熱帯です。しかし、低い土地で熱帯の作物を作るほかは、おおくの人びとは、北から南につらなる山脈の高原地帯に住んでいます。都市も高原に発展し、ボリビアの首都ラ・パスなどは、日本の富士山の山頂くらいの高さの所にあります。
ラ・パスは実質的な首都で、ほかに憲法上の首都スクレがあります。
この中央・南アメリカには、むかし、原住民たちのすばらしい文明がさかえていました。マヤ文明、インカ文明、ナスカ文明などです。このうち、マヤは、メキシコの南部からグアテマラにかけて発達した文明です。密林に、神秘的な神殿の跡が残っています。

ペルーのアンデス山脈のなかには、マチュピチュの遺跡がねむっています。インカ帝国の都市の跡です。マヤ族は天文学や数学に、インカ族は建築や道や橋などの都市づくりにすぐれていました。原住民たちは、すばらしい文化をもっていたのです。
ペルーの南海岸に、大きな地上絵が残っています。ナスカ文明の跡です。地上にみぞを掘って線をえがき、鳥や動物などを表現したものです。この地上絵は、神にみせるためのものだったかもしれません。空から見ると、すばらしい芸術です。