レディバードブックス100点セット
 

3匹のやぎ

 

3匹のやぎ

3匹のやぎ

昔むかし、グラフと呼ばれる3ひきの雄やきがいました.

ある晴れた日に、3びきの雄やぎグラフは、山腹の上のほうにむかって出発しました。彼らは太ることができるように、食用になる、おいしい草をさがそうとしていたのです。

 山腹を登る途中で、3びきの雄やぎグラフは、とある川にでました。その川のむこうがわには、美しい草原がありました。その草原には、彼らがいままで見たなかで、一番上等な草がはえていました。

 その川には、1本の木の橋がかかっていました。その橋の下には醜いトロール(巨人)がひとり住んでいました。人びとは、トロールのために橋をわたることを恐れていました。彼は、その橋を渡る足音を耳にするたびに、飛びだして(橋を)渡ろうとしている者をひとのみにしてしまうのでした。

 3びきの雄やぎのグラフは、トロールのことを考えて、とてもおじけづきました。それでも、彼らはその川のむこう岸の草原に生えているおいしい草をどうしても食べたいと思いました。

 しばらくして、いちばん歳下の雄やぎグラフが、自分が最初にその橋を渡ってみようといいました。
トゥリップ、トゥラップ、トゥリップ、トゥラップといちばん緑下の雄やぎグラフのひづめが、その木の橋の上を進んでいきました。

 飛びだしました、醜いトロールの頭が。彼があんまり醜くかったので、いちばん歳下の雄やぎグラフは、おそろしさのあまり、あぶなく倒れるところでした。
「俺の橋の上でトゥリップ、トゥラップ音をたてているやつは誰だ」 と、トロールはどなりました。

 いちばん歳下の雄やぎグラフは、小さい声で話しました。「僕です、いちばんちいさい雄やぎグラフにすぎません」 と、彼はいいました。「僕は太りたいので、そこの草原へ行こうとしているところなんです」
「それなら俺は、おまえをひとのみにしてくれよう」 と、トロールはどなりました。

 「やめてください! どうぞ、僕をひとのみにしないでください」 と、いちばん歳下の雄やぎグラフは、小さい声でいいました。「僕は、あんまり小さすぎるし、ぜんぜん太ってもいません。2番目の雄やぎグラフがやってくるまで待ってください。彼は僕よりずっと太ってますから」

 「よしよし」 と、トロールはいいました。「おまえはあっちへいってしまえ! 俺は、2番目の雄やぎグラフがやってくるまで待つとしよう」
そこで、いちばん歳下の雄やぎグラフは、橋を渡り、おいしい草を食べるために、その草原へと、ぴょんぴょん跳んで離れていきました。

 それから、2番目の雄やぎグラフがその橋を渡ってみようといいました。
トゥリップ、トゥラップ、トゥリップ、トゥラップと、2番目の雄やぎグラフのひづめが、その木の橋の上を進んでいきました。

 飛びだしました、醜いトロールの頭が。彼があんまり醜かったので、2番目の雄やぎグラフは、おそうしさのあまり、あぷなく倒れるところでした.
「俺の橋の上で、トゥリップ、トゥランプ音をたてているやつは譲だ」と、
トロールはどなりました。

 2番目の雄やぎグラフは、どちらかといえば優しい声で話しました。「僕です、2番目の雄やぎグラフにすぎません」 と、彼はいいました。「僕は太りたいので、そこの草原へ行こうとしているところなんです」
「それなら俺は、おまえをひとのみにしてくれよう」 と、トロールはどなりました。

 「やめてください! どうぞ、僕をひとのみにしないでください」と2番目の雄やぎグラフは、どちらかといえば優しい声でいいました。「僕は、とっても大きくはないし、とっても太ってはいません。3番目の雄やきグラフがやってくるまで、待ってください。彼はとっても大きくて、とっても太っています」

 「よしよし」 とトロールはいいました。「おまえはあっちへ行ってしまえ! 俺は、3番目の雄やぎグラフがやってくるのを待つとしよう」
そこで、2番目の雄やぎグラフは橋を渡り、おいしい草を食べるために、その草原へと、ぴょんぴょん挑んで離れていきました。

 それから、ついにやってきました、いちばん歳上の雄やぎグラフが、その橋を渡ってみるために。
彼は、とても大きい雄やぎでした。彼のひげは長く、彼の2本のつのは、ほとんど完全に大人のものでした。

 トゥリップ、トゥラップ、トゥリップ、トゥラップ、バン、バン、バン、バンと、いちばん歳上の雄やぎグラフのひづめが、その木の橋の上を進んでいきました。

 飛びだしました、醜いトロールの頭が。彼があんまり醜かったので、いちばん歳上の雄やぎグラフは、おそろしさのあまり、あぶなく倒れるところでした。けれども、彼はそれを態度にあらわしませんでした。彼は自分のひづめを前よりはげしく踏みならしただけでした」
トゥリップ、トゥラップ、トゥリップ、トゥラップ、バン、バン、バン、バン !

 「俺の橋の上で、トゥリップ、トゥラップ音をたてているやつは誰だ」 と、トロールはどなりました。
いちばん歳上の雄やぎグラフの声は、トロールの声よりむしろ大きくて、もっとしゃがれていました。「俺だぁ、いちばん大きい雄やぎグラフだあ」 と、彼はどなりました。

 「それなら俺は、おまえをひとのみにしてくれよう」 と、トロールはどなりました。
「なにをいう、おまえにそうはさせないぞ!」と、いちばん歳上の雄やきグラフはどなりました。「おまえこそ、俺がひとのみにしてくれよう!」
そして彼は、自分の足をさらに怒らしく踏みならしました。
トウリップ、トゥラップ、トゥリップ、トゥラップ、バン、バン、バン、バン !

 そのあと、いちばん歳上の雄やぎグラフは、彼の大きい2本のつので、トロールを突きとばしました。トロールは橋から離れて、その川の中へ落ちてしまいました.

 醜いトロールは、深い水の中へまっさかさまに墜落したのです。巨大な水しぶきがあがり、彼は二度と浮かんではきませんでした。
だから、それが、醜いトロールの最期でした。

 それからのち、人びとはその橋をびくびくしないで渡りました。トロールが 「俺の橋の上でトゥリップ、トゥラップ音をたてているやつは誰だ」 とどなるために、その橋の下から頭をつき出すことは、二度とふたたびありませんでした。

 それから、3びきの雄やぎグラフは、丘の中腹にある、その草原で、幸せに暮しました。彼らは、そのおいしい草を食べて、ほんとうに太ったんですよ。


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