レディバードブックス100点セット
 

みにくいあひるの子

 

裸の王様

みにくいあひるの子

昔 むかし、新しい服が大好きな王さまが住んでいました。彼は朝着る服を持っていました。彼は午後用のまた違った服を持っていました。そして、晩用の特別な服を持っていました。

ある日、2人の心の良くない男たちが町にやってきました。
「私たちは布を作ります」と、1人の男が言いました。
「そうです、私たちは織り手です」 と、別の男が言いました。
「私たちはとても特殊な布を作ることができます」 と、2人の男はいっしょに言いました。
王さまはたいへん喜びました。彼は特別な新しい服を作るために布をほしがっていたのです。

 「おまえたちの特別な布について話してくれ」 と、王さまは言いました。

 織り手たちは、彼らの布は非常に特別なもので、それを見ることができない人は誰でも大ばかものにちがいないのだと、王さまに話しました。王さまはいっそう喜びました。

 織り手たちは仕事を始めたいと言いました。「私たちは、金の糸が必要です」 と、彼らは言いました。王さまは、彼らに特別な布を作らせるために、とてもたくさんの金の糸をあたえました。
しかし、心の良くない織り手たちは金の糸を盗んでしまいました。彼らはそれを、自分たちのふくろの中にかくしました。

 それから、彼らは特別な布をつくるふりをしました。織り手たちはとても熱心に働きました。布を織る織機は前後に動いていました。から、 から、から、から、とそれは動きました。

 ある夜のこと、王さまは金の布ができたかどうか知りたくなりました。
彼は総理大臣を見にやりました。

 「布が美しいかどうか見てこい、そしてわしに報告せよ」 と、王さまは命令しました。

 総理大臣は織り手たちを見にいきました。彼らはとても熱心に働いていました。から、から、から、から、と織機は動いていました。総理大臣は目をこらして見ました。

 「おやまあ」 と、彼は思いました。「何も見えないぞ、しかし私はばかものではない」 そこで、彼は織り手たちに言いました 「美しい布だ。私は王さまに申しあげよう」

 彼が行ってしまうと、織り手たちは大笑いしました。それから、彼らは言いました 「この特別な布を作るためには、もっと金の糸が必要だな」

 王さまは彼らに、さらに多くの金の糸をあたえました。心の良くない織り手たちは、その糸を盗んでふくろの中にかくしました。

 それから、彼らは今までよりも、もっと熱心に働きました。から、から、から、から、から、と織機は動きました。

 総理大臣は、王さまに布はたいへん美しいと話しました。まもなく、誰もが王さまの新しい服について話すようになりました。

 翌日の夜、王さまは誰か他の人に新しい服のための布を見てきてもらいたいと思いました。彼は今度は、衛兵長をやりました。

 「それが出来あがったかどうか見てこい、そしてわしに報告せよ」 と、王さまは命令しました。

 衛兵長は織り手に会いにいきました。彼らはまだとても熱心に働いていました。から、から、から、から、から、と織機は動いていました。
衛兵長は目をこらして見ました。「おやまあ」 と、彼は思いました。「私は何も見えない。しかし総理大臣に布は見えたのだし、私だってばかものではない」
衛兵長は織り手たちに言いました 「美しい布だ。王さまはお喜びになるだろう。私は王さまに申しあげよう」

 彼が行ってしまうと、織り手たちは大笑いしました。それから彼らは、ますます手ばやく働きました。
まもなく、織り手たちは特別な布ができあがったと言いました。ただちに、彼らは布を裁断しているふりをしました。彼らは王さまの新しい服を作るために布を縫いあわせはじめました。

 翌日、織り手たちは言いました 「王さまにおいでいただいて、この服を試着していただきましょうか。それでは針仕事を終えます」 王さまは大喜びでした。彼は織り手たちに会いにいきました。

 「おやまあ、わしには服が見えないぞ」 と、王さまはひとりごとを言いました。「総理大臣にも衛兵長にも見えたのだ、わしはばかものではないぞ」
そこで、王さまは言いました 「これは美しい布だ。これは、私の最上の服になることだろう」

 さて、服を試着するときになりました。綴り手たちは、王さまの服を脱がせました。そのとき、彼はじっと立っていなければなりませんでした。
綴り手たちは、新しい服が王さまに合うかたしかめました。

 彼は寒くなりましたが、彼は言いました 「これは美しい服になるだろうな。布はたいへん軽くて、ほとんど感触がないみたいだ」

 王さまが行ってしまうと、織り手たちは大笑いしました。彼らは、新しい服を完成するまで、ますますはやく縫わなければならないと言いました。

 国じゅうのすべての人が、新しい服について聞いていました。2日たつと、町でパレードがあることになっていました。王さまはパレードで新しい服を着る予定でした。誰もが彼を見るために町にくることでしょう。

 翌日の晩、織り手たちは、新しい服が完成したと言いました。それでみんな見にいきました。
総理大臣は言いました「すばらしい新しい服だ」

 そして衛兵長は言いました 「私は今までにこんなすばらしい服を見たことがない」

 こうして、パレードの日がやってきました。織り手たちは王さまが着るのを手伝いました。彼らは服がちょうどよいかたしかめました、それから彼の頭に王冠をのせました。

 「陛下、すばらしく見えますよ」 と、織り手たちは言いました。そして王さまは織り手たちに、2つの金のはいった大きなふくろをあたえました。

 王さまは、新しい服のために、とてもとても喜びました。
「すべての者がわしを見るだろう」 と、彼はひとりごとを言いました。彼はパレードに加わるために外に出ていきました。

 町の人びとは家々から旗を出していました。彼らは王さまが通りかかるのを持って、道ばたに立っていました。
それからパレードが出発し、すべての人びとが大声をあげ、 手を振りはじめました。

 すべての人が特別な布について聞いていました。彼らは、ばかものだけはそれを見ることができないのだと聞かされていました。

 「王さまの新しい服はすばらしい」 と、1人の男が言いました。
「王さまはすばらしく見えませんこと」 と、老婦人が言いました。
「これはまさに特別な服だ」 と、別の男が言いました。
「そうだ、そうだ」 と、すべての人が叫びました。

 王さまはたいへん幸せでした。「これは私の持っている服の中で最上のものだ」 と、彼は言いました。彼は笑ってすべての人びとに手を振り、そして人びとは手を振り返しました。

 パレードは終りに近づきました。王さまは生涯の中で最良の日だと思いました。
すると、突然小さな少年が王さまを指さしました。少年は笑いだしました。「王さまは何も着てないや」 と、彼は叫びました。

 そして、すべての人も笑いだしました。

  王様はだまされたのだとわかりました。「わしはほんとうにばかものだ」 と、彼は思いました。彼の顔はとてもまっ赤になりました。

 もちろん、織り手たちはいなくなっていました !


もどる