レディバードブックス100点セット
 

 

大きなカブ

昔むかし、春に、あるおじいさんが、かぶの種を何列か畑にまきました。

 ときがたつにつれて、雨が種の上に降り、太陽が種の上にふりそそぎ、かぶは育ちはじめました。

 毎日、かぶは少しずつ大きくなりました。しかし、そのうちのひとつが他のかぶよりずっと速く大きく育ちました。

 それは大きくなり、それからとても大きくなり、次に巨大になり、そしてとうとう、ものすごく大きくなりました。
誰もそんなに大きいかぶを見たことがありませんでした。

 ある日、おじいさんは、晩ごはんにかぶを一皿食べたいと思いました。
彼は上着をぬぎ、大きな長ぐつをはいて畑へ出ていきました。

 彼は、ものすごく大きいかぶの葉を両手でたばね、ふさわしい方法で引っ張りました。
彼は力いっぱいぐいぐい引っ張りましたが、ものすごく大きいかぶを引きぬくことはできませんでした。

 そこで、おじいさんは妻に、ものすごく大きなかぶを引きぬくのを手伝いにきておくれと呼びかけました。
おばあさんは夫の腰に手をまわしました。

 それから、おじいさんは引っ張り、おばあさんも引っ張りました。
彼らは力いっぱいぐいぐい引っ張りましたが、ものすごく大きなかぶを引きぬくことはできませんでした。

 そこで、おばあさんは小さな少年に、ものすごく大きなかぶを引きぬくのを手伝いにきておくれと呼びかけました。小さな少年は、おばあさんの腰をかかえました。

 それから、おじいさんは引っ張り、おばあさんも引っ張り、小さな少年も引っ張りました。しかし、彼らは、ものすごく大きなかぶを引きぬくことはできませんでした。

 そこで、小さな少年は小さな少女に、ものすごく大きなかぶを引きぬくのを手伝いにきてくれないかと呼びかけました。小さな少女は、小さな少年のジャージをつかみました。

 それから、おじいさんは引っ張り、おばあさんも引っ張り、小さな少年も引っ張り、小さな少女も引っ張りました。
彼らは力いっぱい引っ張りましたが、ものすごく大きなかぶを引きぬくことはできませんでした。

 そこで、小さな少女は大きな犬に、ものすごく大きなかぶを引きぬくのを手伝いにきてと呼びかけました。大きな犬は、小さな少女のベルトをくわえました。

 それから、おじいさんは引っ張り、おばあさんも引っ張り、小さな少年も引っ張り、小さな少女も引っ張り、大きな犬も引っ張りました。
彼らは力いっぱい引っ張りましたが、ものすごく大きなかぶを引きぬくことはできませんでした。

 そこで、大きな犬は黒猫に、ものすごく大きなかぶを引きぬくのを手伝いにきてくれと呼びかけました。
黒猫は、大きな大のしっぽをくわえました。

 それから、おじいさんは引っ張り、おばあさんも引っ張り、小さな少年も引っ張り、小さな少女も引っ張り、大きな犬も引っ張り、黒猫も引っ張りました。
彼らは力いっぱい引っ張りましたが、ものすごく大きなかぶを引きぬくことはできませんでした。

 黒猫は、ちっぽけなはつかねずみに、ものすごく大きなかぶを引きぬくのを手伝いにきてと呼びかけました。
ちっぽけなはつかねずみは、黒猫のしっぽをくわえました。

 それから、おじいさんは引っ張り、おばあさんも引っ張り、小さな少年も引っ張り、小さな少女も引っ張り、大きな犬も引っ張り、黒猫も引っ張り、ちっぽけなはつかねずみも引っ張りました。
彼らは力いっぱい引っ張りました。

 すると、こんどはものすごく大きなかぶが引きぬけました!
それがあんまり突然だったので、彼らはみんなあお向けに地面にひっくりかえってしまいました。

 ものすごく大きなかぶは、おじいさんの上に落ちてきました。おじいさんはおばあさんの上に倒れました。おばあさんは小さな少年の上に倒れました。小さな少年は小さな少女の上に倒れました。小さな少女は大きな大の上に倒れました。大きな犬は黒猫の上に倒れました。黒猫はちっぽけなはつかねずみの上に倒れました。

 すぐに、彼らはみんな体をゆすってとび起き、笑いだしました。
彼らはとても長い間、大いに笑いました。

 それから彼らは、そのものすごいかぶを、おばあさんの台所に運びました。
おばあさんはかぶを切って、晩ごはんのために料理しました。

 それから、おじいさんと、おばあさんと、小さな少年と、小さな少女と、大きな犬と、黒猫と、ちっぽけなはつかねずみは、みんなで晩ごはんにかぶを食べました。

 彼らはみんな、おなかがいっぱいになるまで、たくさん食べました。
それなのに彼らは、ものすごく大きなかぶ全部を食べきれませんでした。翌日の晩ごはん用に、さらに、翌々日の晩ごはん用にたくさんのかぶが残されました。
そして、それがものすごく大きなかぶの終りでした。


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