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はだかのおうさま 1/6

 むかし、とても おしゃれな おうさまが いました。

 この おうさまは、きれいな ようふくを きるのが だいすきでした。

 とくに、きにいった ようふくが できたときなどは、ぎょうれつを つくって、まちじゅうを あるきまわるほどでした。


 おうさまは とても よい おうさまだったので、まちの ひとたちも のびのびと たのしく くらしていました。

 あちらの むら、こちらの まちから、たくさんの ひとたちが やってきて、まちは いつも にぎやかでした。


 あるひのこと、この まちに ふたりのおとこが やってきました。

 やせっぽちの のっぽと、ふとっちょの ちびです。

 「うまい はなしは ないかな。」

 「いっぺんに、おかねもちに なれる はなしは ないかな。」

 ふたりは、きょろきょろ あたりを みまわしながら あるいていましたが、やがて、おしゃれな おうさまの うわさを ききました。

 「しめしめ、よいことを きいたぞ。」

 「これは、ひともうけ できそうだ。」

 のっぽと ちびは、うれしそうに うなずくと、ひそひそと そうだんを はじめました。

 さて、ふたりは いったい なにをしようと いうのでしょうか?


 そうだんが まとまると、ふたりは さっそく おうさまの まえに ゆき、こう いいました。

 「おうさま、わしらは めずらしい ようふくを つくれますよ。」

 「めずらしい ようふくだと?」

 おうさまは、めを かがやかせて ききかえしました。

 「へえ、とにかく めずらしい ようふくで、ばかな ひとには みえないんですよ。」

 「なに! ばかな ものには みえないだと?」


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